2008.06.26

house mw

この建築には、たくさんの秘密が隠されている。

一見、単純な箱型の建物に見えるかもしれない。

生活するのは、30歳代のご夫婦。

このおふたりが、秘密を持っている。

 

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ご主人は、ものすごい数の収集したものを、数種類持っている。

奥さんは、現代バレエの踊り手であり、一方で、子供たちに教えている。

そして、大型の犬が一緒に生活する。

 

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だが、それを決して秘密にしているわけではない。

クライアントの生活、犬の生活動線、

スタジオと、現代バレエに付き物である衣装の部屋、

そして、収集物のコレクションルーム。

これらの内部空間と外部空間を、立体迷路のように織り交ぜた、

解き明かすのに少し時間の掛かる「秘密」を持った建築となった。

   

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クライアントとは、最初から、

「何となくその方が面白い」と思える部分が共有できたのだと思う。

だから、こちらの提案の意図を瞬時に汲み取り、

楽しい会話の如く、建築の計画は進んだ。

 

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表出されるものは、あまりにありのままではなく、

少しの秘密と、そして笑えるものでないとつまらない。

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2008.05.16

house js

ASJ徳島スタジオのイベントで、クライアント夫妻に初めてお会いしました。

これまでに、数名の建築家とお話しをし、

誰の話しを、何を信じてよいのかわからなくなった様子。

建築家とクライアントは、お互いを信じあえるかどうかが鍵。

   

House_js_002

 

初対面での質問は、子供さんのこと。

ある建築家から、子供はいずれいなくなるのだから、

子供のことは考えなくてもよい。

夫婦ふたりの生活を主眼に設計しましょうと、言われたが、

どう考えますか?

その時、お子さんはもうすぐ2歳の男の子。

できれば、あとふたり。それより多くてもいいと思っておられるご夫婦。

 

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以前にも書きましたが、子を持つ親なら誰でも経験することですが、

小さな子供がいる場合、子供を中心に家族が動いているといってもよい程、

子供と親は不可分な関係。

それは、住宅も同じ。

子供が小さい時も、大きくなってからも意味のある住宅であればいい。

ASJのお試しコース「プランニングコース」でとりあえずスタート。

周囲の視線をさほど気にする必要がない、開かれた大らかな環境。

当初、ご夫婦は、吹抜けのリビングを中心にした構成がいいと。

一つの案は、2階建て、リビング吹抜け案を提案。

ぼくは、中庭を中心に、ゆるやかに家族が一体感をもって生活できる平屋がよいのではないかと、

もう一つの案は、平屋の開放的なコートハウスを提案。

 

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計画中に二人目を出産。

ご主人は、遠方に単身赴任のため、建設中の打ち合わせは、

奥さんの授乳の合間で打ち合わせ。

振り返れば慌しくも楽しい時間でした。

新しい家族を迎えての新しい生活。

家族の時間を重ねる場所。

大変、喜んでいただきました。

ぼくの建築は、概ねご両親には奇異に映るようで、

ご本には気に入っていても、親子の意見が合わないこともあるのですが、

今回のクライアントのご両親はご主人方も、奥さん方も

大いに気に入っていただいたようで、うれしい限りです。

 

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しかし、これから、時を重ねるごとに、

やはりいい建築だと、思っていただける住宅でなければ意味がない。

喜びを持続できる建築=空間を提供できたのではないかと思う。

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2008.04.17

藤森照信講演会「丹下健三と香川県庁舎」

芸術と建築の聖地 香川。

国内外から多くの人たちが香川を訪れる。

その端緒となった出来事が、香川県庁舎。

 

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裁判官であったが、戦争を理由に「郷土の堆肥となんと悲願し」

香川で弁護士に、その後、戦後初の民選知事となった金子正則が、

焼け野原となった香川の戦後復興の象徴であったのが県庁舎建設。

丸亀中学の先輩 猪熊弦一郎画伯の強い推薦を受け、

また、県建築課 山本忠司と丹下研究室の県出身 浅田孝氏の

執念ともいえる熱意もあり、丹下健三が設計するに至った。

その県庁舎竣工から今年で50年。

昨年から、香川県建築士会 高松支部 青年部会のメンバーと

香川県庁舎の建築の魅力を伝える企画を模索し、

丹下健三研究の第一人者、東大の藤森照信氏に講演をお願いした。

藤森氏は建築史家でありながら、一方で、

屋根にニラを生やした「赤瀬川源平邸」など、ユニークな設計でも知られている。

一般の方に、わかりやすく、お話ししていただけることを期待しています。

広報活動もこれまでになく活発に行い、タウン誌、専門誌、

TVにラジオ、いろいろしゃべってきました。

その極め付けが、藤森さんに講演会のテーマである

「丹下健三と香川県庁舎」と題して、四国新聞に投稿していただき、

合わせて講演会の周知を行うという企画。

時間の無い中、藤森さんも快諾いただき、本日付で掲載!

会場は、県庁舎内、県庁ホール!

入口のピロティ上が、県民に開かれたホールとして計画されたものの、

近年は、県庁内の事業にしか使用していない、言わば開かずの扉だった。

これまでにも、何とか借りられないものか画策したが難しく、

今回、県職員有志の方々が協力していただき、

竣工式を行った県庁ホールで、竣工50周年の講演会となった。

準備を進めていく中で、思っていた以上に意義のある企画だったことに

改めて気付かされました。

藤森照信講演会「丹下健三と香川県庁舎」

2008年4月19日(土)

開 場 13:30 

講 演 14:00-16:00

場 所 香川県庁舎ホール

入場料 無料

主 催 社団法人香川県建築士会 高松支部 青年部会

共 催 香川県/社団法人香川県建築士会 青年委員会

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2008.03.19

「Styles」番組HP

先日放送された、番組の内容が、番組のHPにアップされました。

「Styles 香川の建築家とつくる家」

番組のダイジェストと、
ナビゲーター国井律子さんによるフォトエッセイ。

ぜひご覧ください。

番組のムービーは今しばらくお待ちください。

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2008.02.22

「and G」OPEN

昨年春より依頼を受け設計しました

小豆島のカフェとカラオケBOXの「and G」が

2月23日オープンします。

やわらかい光にあふれるカフェ。

全室それぞれ違った趣のBOX。

ここのところおもしろい場所として注目を浴びる小豆島。

ぜひ、足をお運びください。

cafe & sing「and G」

小豆郡小豆島町安田甲887-1

 TEL 0879-82-5854

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2008.02.15

オープンハウス house js

出会いは必然だったのか。。。。。

ASJ徳島スタジオのイベントで、クライアント夫妻に初めてお会いしました。

20人近くの建築家と話しをし、誰の話を、何を信じてよいのかわからなくなった様子。

建築家とクライアントは、お互いを信じあえるかどうかが鍵。

ASJのプランニングコースで、「とりあえず」スタート。

House_js_001

 

これから始まる家族の時間が、住宅の空間と共に豊かな記憶として紡がれることを願い、

城西台の大らかな場所に、大らかなご家族に合う、中庭を囲う開放的な平屋を提案。

太陽の運行がもたらす光と影の移ろいを感じられる室内。

様々な表情を見せる、中庭からのぞく切り取られた空。

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開放的な、平屋のコートハウスが完成しました。

クライアントのご厚意により、見学会を行います。

実際の空間を体験できるまたとない機会です。

是非、足をお運びください。

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2月16日(土)・17日(日) 10:00-17:00

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2008.02.05

国井律子さんと撮影

昨年秋から始まった、「建てうネット」
タウン誌のTJかがわが運営する建築家紹介システム。
その一環で、登録建築家の住宅を訪問するテレビ番組「Styles」がスタートした。
第一回目は、全体の紹介ということで、ぼくを含む3名の建築家が短く登場。
その模様はお伝えしましたが、いよいよ本編に登場。

ということで、2月2日、ナビゲーターの国井さんがいらっしゃいました。
前回の放送を偶然見ていた知り合いから、
「林さん出てましたねー。私、国井さんのファンなんですよー。」
という声を何度か聞きましたが、失礼ながら国井さんを存じ上げませんでした。
14冊のエッセイを出されているほど有名な方(汗)。

前日から体調がすぐれず、ドリンク剤を3本飲んで現場へ。
以前、紹介したhous ym」

  

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ぼくが、国井さんを案内する。
同じ場面の撮影を、アングルを変え、3・4回撮る。
何度も同じ話を、新鮮さをもってするのは難しい!
慣れないので気疲れした。

国井さんは慣れたものだ。
ディレクターからトークの内容について指示が出ても、
考え込むそぶりもなく柔和な表情のまま的確な質問を投げる。
機知に富んだ人だなあと感じました。さすがはプロ。

昼食時、長尾の「たむらうどん」へ案内。
東のうどんやさんの中でも好きなお店のひとつ。
寒かったこの日、「釜揚げの湯ぬき」に付け出しを直接かけたものを頼む。
二杯目は、「釜揚げにしっぽく」を頼む。
国井さんは2杯とも完食!
どちらもメニューに無い。
最後はうどんが切れ、スタッフの人たちはそばを頼んだ人がいたが、
そばも、メニューに書いてない。
国井さんの所属事務所のH社長は「ホントだねー!ないねー!」と驚いた様子。

   

 

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ちなみに、写真を撮るのを忘れて食べたので、写真は「しっぽくそば」。

小雨の中、撮影を再開。
太陽の運行がもたらす、光と影の移ろいを感じてもらえなかったのが残念!

  

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最後は、クライアントを交えた撮影。
思い返せば、ご主人は、かなり個性的で、過激な志向があり、
時にこちらが抑えたり、本当にそれでいいのか投げかけたり、
厳しい予算のなか、紆余曲折を経て、辿り着いた住宅。

竣工後のお宅に、これほど長く居ることはないが、
改めて、ここにいたるまでのプロセスを思い返し、
また、それを踏まえたうえで、個性的なクライアントらしい生活をされていて、
感慨深いものがあった。
  

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国井さんとのトークはどんなかたちで仕上がるのだろう。
3月1日(土)9:55-10:25放送予定。

国井さんのブログ「別冊リツコング」で高松でのことがアップされています。


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2007.11.01

地鎮祭

設計が終わると、施工業者さんの選定に入る。

通常、信頼のおける施工業者さん数社に見積をお願いし、

その中から一社請負業者を決める。

施工業者さんが決まると、早速工事の準備にかかるが、

工事に掛かる際に地鎮祭なるものを行う。

通常「じちんさい」。「とこ しずめ の まつり」とも言う。

その土地の神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る神道の祭儀。

土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄(しめなわ)で囲い、

神籬(ひもろぎ)と呼ばれる神の降りてくる祭場を設える。

祭場の中には木の台で祭壇をつくり、

酒・水・米・塩・野菜・魚等のお供え物を供える。

 

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神道は、日本語なのでよく聞いていると内容が分かる。
「降神の儀」では、神主さんが「うぉぉぉぉぉおおー」と低く叫び、
その場に神を呼ぶ。
神様に帰ってもらう「昇神の儀」も同じ。
祝詞(のりと)を読むのも、神主さんそれぞれのスタイルがあり、
結構楽しめる。

祭壇の飾り方も色々あるが、高松の市街地 O邸の地鎮祭。
この神主さんの野菜の並べ方はユニーク。

 

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野菜がすべて立っている!
飾るのが大変そうだ!
「あるように供える」と。
生えたり、成ったりしているがままの様子で供えるのだそうだ。

始めて見ました。

「東京あたりではこうなんですよ。ぼくは東京が長かったので」と神主さん。

日本に土着の神道だからこそ、それぞれのスタイルに個性があり、
おおらかでよいなあと思います。

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2007.08.31

house hk

不思議な体験だった。

初めての打ち合わせの際、ご両親と住めるようにしたいこと、

必要な諸室などをつづったメモを一枚いただいた。

控えめに、申し訳なさそうに希望を仰る。

その後、敷地を訪れた。

吉野川沿いの静かで緑の豊かなところだった。

段状になった長く広い敷地に、あまり強く主張しない、

控えめな在り方がよいと思った。

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周囲の自然を多様に感じさせる、中庭を点在させる平屋の案を提案した。

最初の提案で、決まることは無いと思っています。

だからこそ、初回の提案は、自分が考えうる最良の案を出します。

やや過激かなと思う部分があっても、それに対する反応を探るというか、

クライアントの「好み」を見出すことが、

その後の方向性をより明確にするからです。

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模型と図面でひと通り説明した後、「いかがですか?」と尋ねると、

「期待していた通り、すごくいいです」。

その言葉に一番驚いたのが、同席していたASJ徳島スタジオの本田社長。

まさか、この奇妙な案を受け入れるとは思わなかったようだ。

もちろん、初回の案そのままで進んだわけではなく、

ご両親とも相談され、出された要望を踏まえ数回の打合せを重ね、

最終案に到ったが、コンセプトはしっかりと残り、

要望の生活空間に、よりフィットさせたかたちになったのではないかと思う。

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過程、様々なこちらからの提案に対して、

「それで、結構です」と、黙して語らずではないが、

ほとんどの提案は受け入れていただいた。

あまりに謙虚な姿勢に本田社長が、

「気になること、ちょっとしたことでもかまいませんので

 遠慮せずに仰ってください。」と。

「いえ、よく考えていただいてますから。」

有難いが、重い言葉。

謙虚なご夫婦だった。

実は、竣工してから3ヶ月が過ぎてからこの文章を書いている。

何とも印象的なご夫婦とのやりとりを表現する言葉を捜していた。

ぼくが、今回のご夫婦に感じていた、どこか懐かしい感覚は、

「奥床しさ」。

「奥床しさ」をもったご夫婦に相応しい、

「奥床しさ」をもった建築になっていればいいと思う。

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TV出演

タウン情報誌を運営する「TJ Kagawa」が、

建築家紹介の事業を始めます。
その名も「建てようネット」http://kagawa.tateyou.net/

その建てようネット[香川]のオープン日、
明日9月1日(土)朝9:55~  KSB瀬戸内海放送(33ch)にて
Styles~香川の建築家とつくる家」という番組が放送されます!!

わたくしが出演しますので、見て笑ってください。

事務所での撮影ですが、ちょっと演技してます(失笑)。

出社風景。

事務所が2階なので、階段を駆け上がり、

到着するとCDを選び、プレーヤーに。

そして、おもむろに調べ物を始める。

そういえば、手ぶらです(苦笑)。

また、今日31日から丸亀町レッツホールでパネル展やってます。
お時間があればどーぞ。

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2007.05.16

人を育てる

学生時代、建築を学んでいく中で、

先輩や後輩、同級生、そして、多くの先生と会話し、

悩み、考え、気づいたことは、大きな財産。

自分の考えを伝え、議論する。

特に先輩たちには、自分に欠けている知識、経験を補うための、

適切な助言、アドバイスをもらった。

体験を交え、「この建築について、こう考えたが、どう思う?」

「この本には、こう書かれているが、読んでみたらどうか」。

陣内秀信の研究室には、学部の学生が十余名。

国内外、学内外からの大学院生、研究生が30名近く。

研究テーマの近い年長の院生が、後輩の研究の面倒を見る

というスタイルが何となくできていた。

この年代は、建築に対する具