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2016.10.08

アレクサンドル・ポノマリョフ 「水の下の空」

海岸に5艘の船がゆらめく。とても詩的なドローイングでした。

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しかし、11mの船が風に揺れる。技術的にそんなことは不可能だと直感。

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とにかく、これを現実化するのは困難でした。
もう、タイムリミットというところまで来て、ようやく解決策を見つけました!
ポノマリョフのドローイングに忠実に考える。
船全体を支える梁の重心を、柱から吊る。
船のその他の部材はとにかく軽くする。

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槇塚鉄工所の槇塚登さんと相談し、模型を作成してもらい確認しました。

丸亀沖の本島は、塩飽(しわく)水軍の拠点の島で、海運技術に優れ、
咸臨丸の船員の多くは本島の水夫でした。
大工の技術にも優れ、笠島地区の街並みは端正でとても美しい。
山本忠司の事務所での一つの仕事が、この笠島地区の街並み保存でした。
年に3棟、伝統的な街並みに合うように保存修復。
四国職業能力開発大学校の故牛尾徹先生と日参した懐かしい日々。
今回、改めて笠島の街並みのクオリティの高さに驚かされました。
牛尾徹先生の魂が宿っています。

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笠島地区の少し北側。
砂で出来た船が風で揺れる。
足元の船影は、水盤のようで空を写す。
瀬戸内に浮かぶ本島の悠久の時間を感じさせる作品となりました。

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