« January 2016 | Main | July 2016 »

2016.03.18

「部屋の中の部屋」 大岩オスカール

3回目となる瀬戸内国際芸術祭2016。

今年も、大岩オスカールさんの男木島での作品。
 
_3181447
 
男木島の集落でも一際立派な住宅での作品。
まずは、昨年夏に現場視察に同行。
オスカールさんから2週間後にスケッチが届きました。
既存の住宅の中に90度回転した部屋があるという案。
いつも、どんな案が出てくるのか楽しみです。
2010年の作品は、その場所でマジックで絵を描く作品でしたが、
前回の「鏡の部屋」では、まったくドローイングの無い作品でした。

今回は、伊藤若冲に触発された、襖絵(ふすまえ)を主題としていますが、
それをストレートにみせるのではなく、回転した部屋に設置。
 
Ogi9
Ogi7  
Ogi12

着工前に、模型を持参し、現場確認。
さらに、現実に可能な寸法や工法等の検討と予算調整。
日本で建築を学んだオスカールさんは、会話もメールも日本語で全く問題ありません。
メールで、作品の考え方や細部について意思の疎通を図り、現場を進めます。
 
Dsc03343web
Dsc03344web
 
襖絵は、ニュー・ヨークのアトリエで描くことに決定。
薄手のキャンバスに描くとのことで、襖にする際の検討をするためにサンプルを送ってもらう。
などなど、細かな部分もこちらから提案すると、比較的早く回答が出ます。
 
Photo
 
ほとんど完成し多段階で、備品などの小物の指示のために現場確認。
いつものことだが、建築に関しては何も言いません。()
掛け軸は、オスカールさんに描いてもらいました。
吊っているように見せるために、数ミリ浮かせて設置。
壁の畳に設置する卓袱台の寸法は、畳の大きさから決定。
高さはやや低く、やや小さくつくっています。
座布団と、床の間に飾る花器と造花は、一緒に探しました。
取り付ける位置や角度は、ぼくに一任です。()
 
Dsc03784web1
Dsc03789web1
Dsc03790web1  
Dsc04118web
Dsc03844webweb  
 
一見とてもユニークな作品。
しかし、オスカールさんの新境地を開く作品となりました。

| | Comments (0)

« January 2016 | Main | July 2016 »