伊勢神宮遷宮
今年は、伊勢神宮の20年に一度の遷宮の年です。
先日、伊勢詣でに行ってきました。
伊勢神宮は、20年に一度、左右に社を建替えて遷宮します。
前回の20年前は、ちょうど大学院を卒業して、
師山本忠司の事務所に勤め始めたばかり。
その時に、伊勢神宮の遷宮の話がよく出ていて、
「今回はタイミング的に行くのは無理だけど、
20年後って、想像つかないな!」
と思っていましたが、20年経ちました。(笑)
その時は、新聞やTVで大きく扱われることもなく、
「こんなに大きなイベントなのに!」って思っていましたが、
「パワースポット」なる言葉も定着した今、大変な人でした。
まず、行く予定の2週間前に伊勢神宮近くでのホテルを探しましたが、
全く空きのない状態でした。
結局、名古屋で前泊し、朝、近鉄で行くことにしました。
20年というサイクルは、建築技術の伝承などから。
真新しい檜の光沢のある社と、20年を経て、
周囲の自然と同化するかの如き社の対比は、
時の流れを如実に物語っています。
伊勢神宮には、食物・穀物を司り、神衣食の守護神である、
豊受大御神(とようけおおみかみ)を祀る「外宮(げくう)」と、
我が国で最も貴く、国家の最高神であり、皇室のご先祖である
天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る「内宮(ないくう)」があります。
まず、「外宮」を参拝してから「内宮」を参拝するのが古来からの習わし。
ともに、神社の聖域の入口は、橋によってつくられています。
この橋は、「外宮」では左側通行、「内宮」では右側通行。
そして、鳥居の前で一礼するのが習わし。
周囲の木々に囲われるよう、木漏れ日と呼応するように建ち、
敷地の微妙な高低差を、アプローチとしての高揚と、
絶妙に仕掛けられたアングル。
小学校低学年の時に、家族で来た記憶はありますが、
当時はそんなことを、微塵も感じていませんでした。(笑)
日本の最南端と考えられていた山深い紀伊半島は、
山陰同様、精霊に満ち満ちた風景。
伊勢神宮周辺の、森羅万象に霊気と精霊を感じる様は、
俗世と未知の外界との結界であることを感じさせます。
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