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2012.06.20

地鎮祭

季節外れの台風が、まともに直撃するルートから、
太平洋側にそれ、大きな被害もなく迎えた今日。

徳島で進めている、美容関係のテナントビルの地鎮祭がありました。

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美容関係の販売をしているクライアントご夫妻。

ご主人さんが、以前からぼくの仕事をとても気に入って頂いており、
「今度、建築の設計を頼むのはこの人しかいない!」と、
聞かれてもいない周囲のスタッフにも、言いふらしていたようです。(笑)

実際に今回の計画を進めるに当たり、「ASJ徳島スタジオ」を
訪ねられ、ぼくをまず指名していただきました。

土地と建物を、銀行から融資を受けて、つまり「投資」して、
建設しますので、「ビジネス」とすれば、こちらもスピードが大切!

土地購入時点で、金利が発生しますから当然のことです。

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2月20日に初めてお会いして、3月2日に最初のプレゼン。
ここで、基本的な方向性は確認。
工事金額の決定と微調整をするにあたり、銀行との調整があり、
次の打合せは4月5日。

ここからすぐに実施設計に取り掛かり、
4月28日には実施設計を完了し、見積りに。

見積りが上がり、調整した上で、5月28日に説明。

6月4日に工事請負契約となり、今日の地鎮祭。

クライアントの考えが明確なことと、
敷地の形状と予算からくる制約と優先順位を整理したことで、
スムースに運びました。

ご主人は、自宅やこれまでの店舗等で、
建築にも精通されており、地鎮祭も今日で5度目!

地鎮祭の日を決めるにあたって、ご主人が、
「ぼくは、ものすごい晴れ男なんですけど、
 大阪の父が、ものすごい雨男なんです!」と、おっしゃていて、
「まあ仮に雨でも、雨降って地固まる!でいいんじゃないですか」と、
そういうやりとりをしましたが、まさか台風の翌日とは!(笑)

一日違えば、地鎮祭が延期の可能性もありました!(笑)

通常は、クライアントは初めての地鎮祭ですので、
緊張感もあるものですが、もはやベテランですので、
和やかな雰囲気の中、楽しい地鎮祭でした。

年内に、完成予定です!

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2012.06.18

父の日のプレゼント

昨日は、父の日ということで、娘がプレゼントをくれました。

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コンビニで買った、「おつまみセット」そのままです。(笑)

一応、どの商品も、普段食べないものですが、
嫌いではないものばかりです。

ぼくは、サラミが好きで、よく食べます。

娘の買ってきたサラミは、高級なもので、
これを娘は狙っているようです。

渡す時に、「みおにもちょうだいね!」って、
食べる気満々です!

この日は、試験明けの日曜日ということで、部活もお休み。

9時過ぎまで朝寝して起きてきた娘は、珍しく、
「今日は、部屋の片付けする!」と、意気込んでいました。

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そして、先ほどのプレゼントのあと、
「とうさん、これもあげる」と手渡されたのが、
志村けんのバカ殿のキーホルダーでした!

小さい頃から、「バカ殿」が大好きで、
このキーホルダーも、保育園のカバンにつけていたものです。


大切にしたいと思います。

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2012.06.15

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志度で進めてきた、2世帯住宅が完成しました。
 
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息子さん夫妻と友人で、数年前に飲み会の席で、
近い将来、住宅を考えているので、その際には相談に乗ってくださいと。

その言葉も忘れかけた、2010年12月に、連絡がありました。

土地の購入からの計画でしたので、
「具体的な候補地があるので、見て、相談に乗って欲しい」と。

それから、いくつかの候補地の中から、現在の土地に決定しました。
 
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土地をどう利用するのか、計画に際し確認したことが、
まず、完全に「ふたつ」の別々な住宅とする「分棟型案」なのか、
一体としてかんがるの「一体型案」なのか?ということでした。

というのも、当初から、お父さん世帯は、
「和風」建築をつよく望まれていたからです。

でも、息子さん世帯は、シンプルなものが良いと。

また、将来的な利用や管理のことも考慮して、
最初に、十分に検討しておく必要がありました。
 
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今回の土地を検討するに際し、駐車場の確保の方法をまず決めました。
家族構成から、駐車台数は4台。
土地を有効活用するには、道路に平行に駐車するのがよいのですが、
土地と道路の間に水路があり、これをすべて利用可能か、
地主さんに水利組合に掛け合っていただき、了承されました。

次に、現案に近い、中庭を挟んで向かい合う、
どこからどこまでが、どちらの家かわからないような、
敷地全体を利用する「一体型案」と、
三角の屋根を載せ完全に分棟にした、

「和風」の「分棟型案」を提案しました。

よく、ぼく自身の「エゴ」をクライアントに押し付けてるかのごとく
思っていて、「よくクライアントが納得してくれましたね~」的な
発言をされる方がおられますが、それは大きな勘違いです。

ぼくは、基本的には、クライアントの要望を
100%叶えたいと思っています!

しかし、言われた通りのことをそのままやるのは
「プロ」の仕事ではありませんから、クライアントの言葉の奥の
真意を探り、本質的な要望を具体的なかたちにして提案します。

クライアントの要望は、その時点での知識と経験にもとづいたものではありますが、そういうことならこういうのはいかがですか?と提案したものが、「なるほどそういうのもアリですね!」となれば、お互いがハッピーになれます。
 
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「一体型案」は、お父さんもお母さんも、ピンと来ていないようでした。

息子さんから、経過報告を受けると、やっぱり「分棟型案」かなと。

以降の打合せも、「一体型案」と「分棟型案」の両方で進めました。

何度か打合せを進める中で、「一体型案で行きましょう!」と。
お父さんは、「和風」であることよりも、
中庭を中心にした生活のあり方に魅かれたようです。

お父さん世帯は、90歳を過ぎたおばあちゃんと同居ということで、
おばあちゃんの生活動線を考慮し、
また、こちらのリビングには障子がほしいとのことでした。

日本建築の持つ、「陰影」や「光」の質を、
ここではもたらそうと考えました。
 
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息子さん夫婦とは、子供との関係がどうあるべきなのか、
大量の書籍をどう収納するのかなど、話し合いました。

本を収納する場所は、写真ではお見せできませんが、
スペースを最大限に生かすための、ミニマムな空間です。

先日、引き渡しの後、書類を届けるために、
おばあちゃんが留守番するお宅へ。
「すみませ~ん!」と声を掛けると、おばあちゃんが出て来られ、
「新しいお家を設計させてもらった林です」と伝えると、
「ま~、きれいに出来てましたね~!ありがとうございます!」と、
深々とお辞儀をされ、お礼を言われました。

ぼくの建築は、年配の方にはとても「家」には見えないようで、
もう、そこはあきらめていたのですが、やはりうれしいものです!

その件を、息子さんに伝えると、メールで返信がありました。

「ばあちゃん、めちゃめちゃうれしかったみたいですよ!
 いい人に設計頼んだねー!って、ぼくも、誉められました!」


素直に、うれしいです。(笑)
 
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家族をゆるやかにつなげる、この住宅の象徴である中庭は、
お父さんの希望で、「土」のままです。

これから、この場所がどうなっていくのか、どう変わっていくのか、
それが家族の記憶と結びついて行くのだろうと思います。

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