竣工検査
志度で進めてきた、2世帯住宅が完成し、
クライアントの竣工検査を行いました。
工事が終わりに近づくと、まず、施工会社が社内の検査を行います。
そして、設計監理者が検査を行います。
そして、最後にクライアントに見ていただきます。
設計段階から、十分に気をつけて、
収納などの細かな部分も使い方を確認し、
工事に掛かって発注の最終段階まで、確認を行いますが、
行き違いが皆無というわけではありません。
もちろん、無いに越したことはありませんが、
その確認も行っていただきます。
現場の施工状況の確認は随時行っていますから、
大きな手直しがあることはないのですが、
たくさんの職人さんが入りますし、多くの場合は、
その過程で生じた、汚れや破損の確認となります。
スイッチプレートの一部破損や、見えずらいところの汚れなどは、
多くの人で確認しないとなかなかわかりにくいものです。
それから、特殊な建具など、使用に若干のコツが必要なものなど、
その説明を行いました。
一部分、2階のスペースがあり、設計の段階で、
広い広い平屋部分の屋根に出られるようにしたいと、要望がありました。
そこで、道路側の外壁のルーバーを、屋根に出られるように、
2カ所、開閉できるようにしました。
ルーバーが取り付けられた後、お父さんが書斎を見て、
想像していたもの以上に、閉塞感を感じたようで、
連絡調整係をやっていただいた息子さんから、
「父が、『まるで檻のようだ』と言っているので、
何かいいアイデアはありませんか?」と。
上記2カ所のように開閉させることは可能ですが、
部屋の構成上、その扉を開閉するには、机の下にもぐって、
操作するほかありませんから、
実質的にはひどく使いにくいはず。
もうひとつの方法は、その部分だけルーバーを外してしまう。
最後まで悩みましたが、そのふたつの方法を伝えると、
「わかりました。ルーバーを外すと、せっかくの外観も損なわれますし、
とにかく、このままで生活してみます。
その上で、どうしても気になるなら、その時にまたお願いします。」と。
ぼくは、クライアントの好みや要望には100%応え、
「ストレスフリー」で生活しいただきたいので、
お父さんのこの件は、すごく引っかかっていましたが、
そう言って頂いて、一安心です。
ともあれ、「竣工検査」は無事終了し、手直しを経て、
後は、「引渡し」を待つばかりです。
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