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2010.09.17

桑田真澄 「心の野球」

サブタイトルに「超効率的努力のススメ」とある。

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ぼくらの頃は、とにかくガムシャラに練習した。
そして、技術的な指導をされた記憶は全くない。

近年は、からだのメカニズムがかなり解明され、
目的に応じた効率的なトレーニングがされるようになってきた。

だから、高校野球でさほど体格に恵まれなくても
150km近くの球を投げる投手はゴロゴロいる。

一方で、昔ながらの非科学的なガムシャラな、質をかえりみない
練習をする指導者も驚くほどたくさんいる。

それは、怪我や故障を誘引するものであり、
指導者の怠慢で、勉強不足であり、改めるべきだと
自身の少年野球チームの指導を通じてそうしたことを学び、
桑田は呼び掛けている。

小学校時代はヤンチャだったことや、清原との出会い
巨人入団の経緯、メジャー挑戦など、興味深いことが書かれているが、
本書の核心の部分はタイトルの「心の野球」。

全盛期に肘の靭帯を断裂し、復活した姿は決して忘れられない場面だが、
その怪我をしたときに、野球が出来ないからこそ悟ったことがあるという。

それまでは、技術や結果を追い求めていた、と。

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しかし、野球というスポーツ通して何を学ぶのかは、
野球が出来ない時、野球を離れた時、また、現役を引退した後、
どういう人間であるかということだと。

勝敗や数字という目に見える「結果」を追うのではなく、
野球に取り組む姿勢、試合までの最前の準備、集団で闘う和、
そして、一球一球に込める気持ち、
そうした目に見えない「心」を持った野球をしようと。

娘が野球を始めてから、教える側として野球に接し、
行きついた考えは、桑田のそれと大きく重なる。

少年野球は、からだの成長の差、技術の習得の深度に、個人差がある。
桑田の言う「心」とは、野球に取り組む姿勢、つまり、土を耕すことであり、
根をしっかり張る事であると思う。

植えてすぐの苗に咲く花や実を競う必要がどこにあるのか。
目の前の勝敗という結果などどちらでもいい。

それはあくまでも副産物。

挨拶がきちんと出来る。
親に野球をやらせてもらっていることに、
監督・コーチなど指導してくれる者に、感謝をする。
道具を大切にし、自分たちで道具を運び、グランド整備をする。
正しい技術の向上のため、自分のからだ使い方を意識し、
技術を高めるための具体的な目標を設定し、日々努力する。
チームメイトと一丸となって試合に挑む。

これだけでいい。

そうした「心」を持つこと、そして、それを学ぶプロセスこそ大切で、
言い換えれば、これが出来ていなくて勝って、打っても何の価値もない。

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多くの指導者はボランティアであるが、そんなことは子供たちには関係ない。
だから、「教えること」を学び、正しい「からだの仕組と使い方」を学び、
その子に応じた教え方を探求する責務がある。

関心や興味を持たせる事から始まるのだと思う。
野球を大好きにして、夢と希望と目標を持って、
それを叶えるために共に歩む、その道程こそ大切なのだ。
目先の結果に一喜一憂、右往左往せずともいい。

それよりも、長く野球をやるための礎をしっかりと築く。

今は、そう思えるようになった。


桑田は、「野球は、人間性を磨くのにとても適したスポーツ」だと。
ぼくも、心底そう思う。

そして、将来、指導者としてユニフォームを着たいという。
勝つという結果を求められるのがプロ野球。
桑田が、どんな「心の野球」をするのか、楽しみである

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