胴上げ
娘の所属する太田ジャガーズは、高松市の新人戦で決勝進出を決めたが、
インフルエンザの影響で練習が中止となり、
娘と、日本シリーズ進出を掛けた楽天vs日本ハム戦を、
解任が決定的な野村監督のユニフォーム姿を一日でも長く見るために
楽天を応援しながらTV観戦。
楽天が日本ハムに敗れ、日本シリーズへの進出が断たれたが、
試合後のファンへのあいさつが終わると両チームの選手たちで
野村監督を胴上げ。
ものごころついた時から野球を見てきたが、
こんなシーンは初めてでした。
5年前、1リーグ制を視野に入れた球界再編問題。
オリックス・ブルーウェイヴと近鉄バッファローズが合併し、
オリックス・バッファローズとなり、同時に新設されたのが
東北楽天ゴールデンイーグルス。
その時、近鉄を買収しようとして、一躍有名になったのがライブドアの
ホリエモン。
経営者側の理論に、ファンの視点を忘れずに、
敢然と立ち向かったスーツ姿の古田は選手の意識を改革し、
野球をファンにとって魅力あるスポーツに引き戻した。
その古田の行動により、楽天は創設されたが、
恩師の野村が監督となるとは夢にも思わなかったのだろう。
野村監督は、考える野球を推奨し、一見冷徹なように見えるが、
指導者にとって必要なことは、選手への「愛」だと言う。
ぼく自身、2年間ヘッドコーチをし、たくさんのことを学ばせてもらった。
まずは、選手に期待すること。
悩みを享受し、努力の正しい方向性を与え、待ち、
そして、期待し続けること。
結果論で評価せず、時には、目の前の勝ちを捨てても、
気付きを与えること。
野村監督は「ボヤキ」と呼ばれるように、よく嘆くが
これは、選手への期待の裏返しである。
耳の痛いことを言われても、根底にある「愛」を、期待を
感じとっているからこそ、信頼されているのであり、
楽天の選手は勿論、日本ハムの吉井投手コーチ、稲葉など、
かつての教え子との間の縁と絆が、
最後の両チームでの感動的な胴上げを生んだのだろう。
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