自分を信じる力
太田ジャガーズの6年生最後の公式戦 OHK杯。
ひとつ上の学年が2人しかいなかったこともあり、2年余り行動を共にしてきた彼らは、
あるレベルに達していますが、いかんせん、公式戦で勝ち慣れていません。
選手権大会では、3回戦で、ベスト4に勝ち上がった冨田少年野球倶楽部に
判定戦で敗れましたが、それも風邪で5番オリ、
ヘルペスでキャプテン トモを欠いての煮え切らない敗戦。
その後の練習試合では、秋季大会優勝の強打 中央イーグルスに圧倒的に打ち勝つも、
秋季大会では、練習試合で快勝の五色台クラブに惜敗。
投手の出来がいいとなかなか打てないのも野球ではあるが、消化不良。
OHK杯は、選手権以前にベスト8に入ったチーム以外が参加する、いわば敗者復活戦。
うちのようなチームにぴったりの大会。
同じブロックの選手権ベスト4の強豪NSY大内を下せば、優勝も見えてくる。
だが、もちろん、負けた時点で、最後の大会は終了。
初戦、vs丸亀郡家。今年はあまり聞かないが、毎年好チームをつくってくる地域。
舐めているとやられる可能性あり。
大会に入るにあたっての好材料は、入部して1年余りのオリが、
キャッチャーとして、ようやくリードを覚えてくれたこと。
単に、投げているだけでは決して勝てない。
試合になるとコントロールに不安のあるイッキの、その日の調子によって、
球1個分の構えを調整できるまでになった。
そのお陰で、イッキも自信を持って投球できるようになった。
相手チームは、体格もよく、さすがに鍛えられていた。
しかし、ベンチもこれまでにない一体感で、全員野球ができた。
終盤粘られるも、7-4で退けた。
2戦目、vs竜川ドラゴンズ。
連戦のため、先発はブッチ。
相手投手は、上背はないが、スピードもあり、キレ、制球も抜群によい。
からだの成長で、バットのスイング、投げる球は大きく変わる。
そして、変わる時は一瞬である。
先頭のマサ。
からだは小さく、細いが、俊足・攻守で身体能力は抜群である。
ただし、非力なためなかなか打球が飛ばなかった。
そして、打席での余裕がなかった。
しかし、悔しかったのだろう、ある素振りの方法を教えると、スイングが変わってきた。
小さい左打者なので、三塁手はセーフティーバントを警戒し、前に来る。
三遊間にも打てるようになったし、セーフティーバントと見せかけて、
バスターで叩きつけ、三塁手の頭を超える打撃もできる。
初回、思ったより手元で伸びているようで、三塁側に振り遅れたようなファール。
しかし、これは彼の武器。
ファールで粘り、最後は10球目の内角低目をライト線へライナーで運ぶ痛烈な三塁打!
高校生でもなかなかいないレベルのバッティング!
次打者職人ピーちゃんの最悪でも、という右方向への内野ゴロ。
好判断、抜群のスタートで生還!
最終回、1点差とされ、さらに追い詰められるも、
たくましい精神力を身につけた5人兄弟の長男ブッチが渾身の投球で、
外角低目いっぱいの速球ふたつで追い込み、最後は内角速球で三球三振!
3-2で逃げ切る。
3回戦、vs松尾スターズ。
準々決勝vsNSY大内。
土日に行われましたが、ぼくはASJ松山中央スタジオの仕事で松山。
それは、事前に分かっていたので、NSY大内を突破し、
次週の準決勝で会おうと、子供たちには健闘を祈り、別れました。
3回戦、先発はヒロキ。
誰よりも野球が好きで、チーム一の努力家。
けれども、不器用で、要領が悪い。
最初からピッチャー志望で、自宅でのトレーニング法を指示すると、
必ず、真面目にコツコツとやってくる。
けれど、コントロールに難があり、何度もう登板はないだろうと思ったことか。
けれども、希望を持ち、的確なトレーニングを続けると、昨秋ごろからよくなりました。
粘り強く、ピンチでもタフな精神力で力投するようになりました。
しかし、なかなか登板機会に恵まれず、一番マウンドに登りたいのはヒロキ本人。
さすがに3回戦、組みやすい相手ではないにしても、
ヒロキの丁寧で粘り強い、快刀乱麻のピッチングを信じていました。
それでも、仕事中、試合が始まり、報告の入るまで、そわそわ。
7-0、コールド勝ち!
無四球3安打完封!
主砲キンちゃん走者一掃ツーベース!
打撃命ユウキも渾身のスリーベース!
完璧なピッチングだと報告が来ました。
ヒロキのひたむきな努力が報われたことは、
本当にうれしい限りです。
さて、戦力的に見て、事実上の決勝戦、準々決勝。
朝早く起き、松山城へ登り、東雲神社で必勝祈願。
子供たちの今持ちうる力が発揮できるように祈りました。
試合時間が過ぎているはずなのに、いつまでも連絡がありません。
最終回が長引いているのか、判定戦になったのか、
気が気でなりませんでした。
相手は、足を絡める、いやらしい野球をする、似たチーム。
こういうチームは、守備にプレッシャーがかかり、何となく失点する。
ピッチャー イッキは、1四球で内容もよく、守備の乱れにも我慢の投球ができた。
追い掛ける展開でも粘り強く攻めた。
相手もさるもので、簡単に点をくれない。
足を絡め、持ち味の強打でサヨナラの場面まで持ち込むが、万事休す。
6-4、惜敗。
惜しくも負けはしましたが、これも修羅場の経験の差か。
選手、ベンチ、父母が一体となる様は、感動的だったと、監督。
勝った相手も、相当に追い込まれていたようで、
異常なまでに喜んでいたよう。
そのくらい、この試合の意味を感じていたのだろう。
チーム結成当初、負けてもあっさりしていた彼らが、
試合後、号泣していたとのこと。勝ちたかったのだろう!
背番号28番奥田コーチもついでに号泣!
ヘッド・コーチという立場で、大事な場所にいないことは批判されるべきことかもしれませんが、
子供たちにとってのぼくの役割は、究極的には、
ぼくがいなくても、彼らが何をすべきかわかっていること。
その場に居ることが出来ませんでしたが、悔いはありません。
監督からの報告の一つひとつは、子供たちの笑顔や悔しそうな表情を伴って、
手に取るように伝わります。
たくましく成長した様は、誇らしく思います。
勝つことを簡単に許されなかった彼らは、誰よりも勝ちたい気持ちを持ち、
そのために必要な技術を悔しさの中で確かなものとして身に着け、
少しずつ、自分を信じ、仲間を信じることができるようになりました。
子供たちに会ったら、まずいてやれなかったことを謝って、
そして、たくさん話しを聞いてやろうと思います。
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Comments
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Posted by: Bangalore Escorts Service | 2015.05.01 18:46