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2009.07.14

快勝!

初戦突破で呪縛は解けたようで、さほど緊張してはいない様子。

2回戦は、野球王国香川を代表する名将 三原修生誕の地につくられた
三原記念球場での、対 高篠少年野球クラブ。

ピッチャーは右の本格派。キャッチャーはもう大人の体格で、
立派な高校球児。
ただ、全体に部員が少なく、外野手はフライを捕るのもやっとな感じ。
ただし、野球はバッテリーがよければどんな相手にも勝つチャンスがあるスポーツ。

先攻は、我がジャガーズ。
制球に苦しむ投手からマサが四球で出る。
最初に出塁した選手は、その速さや癖をつかむために、牽制を投げさせるため、
大きなリードが欲しい。
また、練習の段階でキャッチャーは、肩がいいのは分かっていること。
だから、一歩でも大きなリードが欲しい。
マサは、なかなかもう一歩が出ないのと、ややスタートが遅れる傾向がある。
大きくリードし、スタートもよかった。
キャッチャーのスローイングも完璧。
やや足が早く入ったが、ジャッジは「アウト」。
リード一歩の差。

その後、四球などを絡め2点を奪い2死3塁。
四球が多いと、何となく攻めているようだが、意外と点が取れず、
気が緩むせいか、立ち直られると加点できないことは、野球ではよくあること。
ここは、是が非でももう一点欲しい場面。
打者は、ブッチ。
3年生から彼を知るが、ものすごく人見知りで、気が弱く、
センターからホームへいる仲間へ向かって大きな声で名前を言うことが出来ず、
泣いていた心やさしき5人兄弟の長男は、どんな場面でも冷静沈着。
頼れる選手に成長した。
ここでも、虚をついて三塁前への絶妙なセーフティー・バント!
後で聞くと、監督の指示。ズバリ的中!
この一点は大きかった。

先発イッキは、制球に苦しむも無失点。
2回も調子の上がらない投手から2点を奪う。

しかし、序盤に得点を重ねると相手をなめ、緊張感が途絶え、
加点できず、終盤に追い込まれるのがこれまでのパターン。

もっと貪欲に加点できるのかどうかがこの試合のカギ。

3回、いい走塁と打撃、相手のミスを突き、一挙9点。

前の試合で自信を取り戻した巨砲キンちゃんは、
これまで苦手な分、意識し過ぎていた高目の見極めも堂々とし、
今日も左中間への弾丸長打を2本。
風格すら出てきた。
影の番長が、野球でも番長モードに入ってきた!

2番手投手は、ヒロキ。
誰よりも野球が大好きで、誰よりも努力する姿勢は感動さえする。
入団当初から投手志望で、登板するも四球四球四球。
もう何度、もう登板することはないと思ったことか。
だが、コントロールを身につけるために指示したメニューは
ひたすらにこなす。
冬場のトレーニングでからだも一回り大きくなった今期、
まずまずのピッチングをしていたが、先ごろからまたおかしくなった。
からだの軸が後方へ大きくズレて、制球が定まらない。
力むのは、プロの投手でも凄い形相で投げている、気にしていなかったのだが、
先日の投球練習では7割くらいの棒玉を投げているので、聞くと、
力を抜くことを意識しているとのこと。
上記の話しをして、それは気にするなと。
軸をまっすぐに意識することと、下半身リードで投げる意識を確認すると、
安定してきた。
気持の強い選手なので、ベンチでよく声は出るが、自分が投げられない悔しさはあるはずだが、
先日の初勝利もうれしかったよう。

降板したイッキが、いつもふたりで投手の練習メニューを行っているので
ヒロキに頑張ってもらいたいと。

2イニングを完ぺきに抑えた、素晴らしい投球。

19-0で快勝!

試合の展開もよかったと思う。
余計な緊張感もなく、終始集中し闘争心も伝わってきた。

ようやく実力を余すところなく発揮できた。

ここからは、簡単ではない相手が続く。
持ち味を出せば、十分に戦えることを見せてやれ!
そのカギは、今大会未だ眠ったままの3番マサキが握っている。

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2009.07.07

待望の勝利

どれだけこの瞬間を待ち望んだことか。

ヘッドコーチを務める少年野球チーム 太田ジャガーズの
公式戦初勝利。


個々の選手の技術はかなり高いものになっている。
チームとしても練習試合では強豪相手にも結果を残しているが、
公式戦でなかなか勝てない。

公式戦というプレッシャーは、子供たちにとってもかなりなものようで、
また、公式戦になると思いもよらない展開から崩れる経験が、
それを増幅させているようだ。

だから生きた声も出ない。

声で助け合うことができないチームは脆い。

それを踏まえて、監督、コーチは一切声を出さない練習試合も試した。

そして、少しずつ、互いを支えあう生きた声も出るようになった。

先週の最終調整の練習試合、強豪チーム相手に最終回を5-2の
3点差リードで迎えた二死満塁の場面。
ライトの主砲キンちゃんへの正面のゴロ。
捕ってファーストに投げれば試合終了。
セーフになっても仕方のない場面で、まさかのトンネル。
広いグランドを球が転々とし、5-6と逆転され、まさかの逆転負け。

相当に責任を感じたようで、60kgを超える巨漢の彼が、食事も進まないようで、
この日の朝も、緊張から食事ができなかったよう。

聞くと、開会式への車中、試合会場までの車中、みんな黙ったまま。

対戦相手は、木太北部ブルーホークス。
投手は右の本格派でそこそこ速い。
しかし、主力2選手が転向したようで、コマ不足は否めない構成。

普通にやれば、負ける相手ではない。
しかし、これまでも明らかに格下の相手に辛酸をなめてきた。

立ち上がり、制球の定まらないエース イッキ。
3回までに4点を奪われる嫌な展開。

その裏、足を絡めた攻撃で、3点を奪う。

2番手投手ぶっちが、2回を無難に抑え、迎えた攻撃。

無死2・3塁、一打逆転の場面で4番キンちゃん!
ここまでいい場面で2三振。

2ストライクを取られると、臭い球は打ちに行くように指示するが、
2打席目はとんでもないボールを振った。

打席に入る前、自分の絞った球だけ打てばいい、2ストライク後も
自分のストライクゾーンの球だけ行けばいいと、伝えた。

彼は、当たれば強烈な飛距離の打球を放つ。
最後に、「ホームラン打って来い!」と。

初球、きわどいコースへストライク。
1球ボールを挟んで、ファールで2ストライク。

いつもだと「広く!」と言うところを、ここはまかせた!
「キン、行けー!」
放った打球は、左中間の最深部、あわやオーバーフェンスという
逆転のツーベース!
さらに加点し、時間切れで初勝利!

泣きじゃくるキャプテン トモ。彼も強く責任を感じていたのだ。
そして、同じ思いの監督。
勝たせてやれない歯がゆい思いと重圧を、誰よりも強く感じていることを傍でいるぼくには
痛いほど伝わり、そしてそれを共有している。
涙が止まらない監督の涙を見て、そして、子供たちの歓喜の涙を見て、
ぼくも涙が溢れた。

それにしても子供たちは、野球とスポーツを通して、人間が何かを達成することが
簡単ではないことを身をもって経験し、確実に成長している。
そして、ぼくも子供たちを預かる立場として、
大変貴重な経験をさせてもらっていることに感謝したい。

まだまだジャガーズの快進撃はこれからだ!
次戦も、強い気持ちを持って、突破しよう!

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