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2009.06.26

2009WBCが教えてくれたこと

娘の所属する少年野球チーム「太田ジャガーズ」は、6年生12人、5年生19人、
そして、4年生以下は各学年数名ずつでしたが、
春以降、入部希望者が一挙に増えました。

今年中学に入学した世代に共通しているのは、少年野球の人口が少ないこと。
太田ジャガーズの卒業生もたった2名。
なのに、どの中学の野球部も入部希望者が激増したようだ。
今年の6年生は5年生からシニアの試合に出ている割合が高く、強豪ぞろい。
レベルの高い環境で野球をすれば、総じてレベルは上がるもの。

ここ数年、プロ野球中継が地上波で放映されることが減っているのに、
衛星での中継の視聴率が伸びている。
この要因を、ある新聞のコラムでは、不況の中、
30歳代~50歳代のお父さんたちが、残業や飲みに出ることが減り、
早々に自宅に帰るからだと分析していた。

しかし、この現象の要因は、やはり「WBC」。
野球というスポーツの面白さと、世界一になる日本野球の技術の高さを見せつけられ
野球の魅力を新たにそして、再び認識し、
自分もやってみたいという衝動が競技人口を増加させ、
あの世界の桧舞台で活躍した選手たちのシーズン中のプレーを見たい
という純粋な欲求が視聴率を、生み出しているのだと思います。

先週末は、合宿でした。

シニアのメンバーは、確実に技術のレベルを上げている。
しかし、「心技体」の「心」の部分はまだまだ。
WBCのような、各国を代表するような高い技術レベルの選手が集まっても、
チームとして「心」がひとつにならないと、野球というスポーツは勝てない。

出番がなくともベンチで、グランドで、誰よりも声を出していた川崎宗則は、
出場機会が訪れるとすぐに結果を出し、「ベンチで試合に出ていましたから」と。
なかなか結果の出ないイチローを励ますために、試合前の練習時、
亀井の提案で野手がストッキングを見せるイチロースタイルで無言のエールを送った。
そのことに、世界のイチローはどれ程心を支えられたことか。

今回のWBCは、野球という競技の素晴らしさだけでなく、
チームの一人ひとりが、それぞれを支えあう団体競技としての素晴らしさを

見せてくれたことが何よりの成果だと思う。
誰かが特別に突出していたわけでもなく、それに寄りかかるわけでもなく
結束したそれぞれの勝利への思いが、チームに勇気をもたらす。

チームメイトに対する発言は、家族へのそれでいい。
もちろん、心遣いは大切だが、ひとつのプレーに対する執着心は、
時には怒りを伴う言葉として発してもいい。
缶けりやケイドロなどの遊びで、ミスした仲間へは叱責が伴うもの。
仲間への作戦の指示も、真剣であれば自ずと声を伴うもの。
それが自然にできるといい。

いきいきとした生の声は、チームがひとつの仲間になった時に生まれるのかもしれない。

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