« January 2008 | Main | March 2008 »

2008.02.29

unite

日本の女性建築家の先駆者といえば林雅子さん。

住宅を専門に、ゆっくりと丁寧に建築空間を紡ぐ、住宅作家である。

その林雅子設計の住宅が、香川に一軒だけある。

猪熊弦一郎現代美術館で行われた谷口吉生展の

谷口吉生本人による自作を巡るツアーの昼食の際、

その林雅子さん設計の住宅に住まわれる方と同席した。

名刺を出し、挨拶をし、建築設計を生業とし、「林」という姓であることを理解し、

「あなたも林さんなの?」と、林雅子大先生と比較され、やや見下された(笑)。

山本忠司の弟子であることと、手元にあったぼくの仕事のファイルを見て、

まあまあの建築家であると理解していただいたようである。

    

Unite001

その後の、猪熊弦一郎現代美術館での講演会や、

仲間の建築家の展覧会とギャラリートークにも足を運んでいただき、

興味を持っていただいたようで、25年前に建てられた病院の改修の依頼を受けた。

改修といっても、傷んだクロスと床材を張り替える工事。

決める要素これだけだが、工事範囲はかなりある。

建築の仕事は、多分にクライアントの嗜好によって相対的に善し悪しが決まる。

ずいぶん悩んだが、「林さんが、いいと思うように」という言葉をいただき、

結果、満足していただけた。

その後、いろいろな催し物で顔を会わせたり、狭い香川のこと、

共通の知り合いも多く、何かとご連絡いただく機会があった。

   

Unite002

ある日、賃貸物件についての相談を受けた。

ぼく自身も、投資目的の賃貸企画物件に強い興味があったので、

まずは、調べてみることにした。

賃貸専門の業者の企画内容は、思っていた以上に建設費が掛かること、

家賃保証や借り上げシステムも、かなり曖昧なものであることなど、

投資する立場からすると、間違えると大きなリスクがあることもわかった。

   

Unite005

詫間町という場所柄、いいものだから高くてもという設定にはならず、

ファミリータイプで55,000円×12戸という設定が導かれた。

建設費からすると、通常の専門業者だと鉄骨造となるところだが、

鉄筋コンクリート造でも、工夫すれば可能な範囲。

30年の支払いと入居率を下げないことを考え、鉄筋コンクリー造に。

そして、入居促進を効果的にできる管理態勢を考慮すべきことを伝えた。

利回りも含めた事業計画のお手伝いの中から、

同じお金を使うならその中で最大限魅力的な建築を、

ということで仕事として依頼を受けた。

   

Unite012

林雅子さん設計のご自宅のすぐ近く。

「近くにあるだけに、好きな建物でよかった、と毎日思います」

とお手紙をいただいた。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2008.02.28

TV出演 3月1日!

いよいよ放映です。

3月1日 午前9時55分~10時25分

KSB瀬戸内海放送

「Styles 香川の建築家とつくる家」

『光と影を演出する家』

「そこにしかない空間=光をつくる。」をモットーにする

林さんが手掛けた三木町の家。自然の光を最大限生かした

上でカーテンのない空間を実現させた驚きのプランとは。

また、うどん通でも知られる林さん、最近おすすめという

うどん屋にも案内してもらう。

という内容だそうです。

0003

取り上げられたのは、以前紹介したhouse ym」

香川・岡山のローカル番組なので、

放映後、何らかのかたちで見られるようにしたいと思っています。

体調が悪かった上に、小芝居して疲れましたが、

ご笑覧下さい。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2008.02.22

「and G」OPEN

昨年春より依頼を受け設計しました

小豆島のカフェとカラオケBOXの「and G」が

2月23日オープンします。

やわらかい光にあふれるカフェ。

全室それぞれ違った趣のBOX。

ここのところおもしろい場所として注目を浴びる小豆島。

ぜひ、足をお運びください。

cafe & sing「and G」

小豆郡小豆島町安田甲887-1

 TEL 0879-82-5854

And_g_001web

And_g_002web

And_g_003web

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2008.02.15

オープンハウス house js

出会いは必然だったのか。。。。。

ASJ徳島スタジオのイベントで、クライアント夫妻に初めてお会いしました。

20人近くの建築家と話しをし、誰の話を、何を信じてよいのかわからなくなった様子。

建築家とクライアントは、お互いを信じあえるかどうかが鍵。

ASJのプランニングコースで、「とりあえず」スタート。

House_js_001

 

これから始まる家族の時間が、住宅の空間と共に豊かな記憶として紡がれることを願い、

城西台の大らかな場所に、大らかなご家族に合う、中庭を囲う開放的な平屋を提案。

太陽の運行がもたらす光と影の移ろいを感じられる室内。

様々な表情を見せる、中庭からのぞく切り取られた空。

House_js_008

開放的な、平屋のコートハウスが完成しました。

クライアントのご厚意により、見学会を行います。

実際の空間を体験できるまたとない機会です。

是非、足をお運びください。

House_js_002

2月16日(土)・17日(日) 10:00-17:00

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2008.02.05

国井律子さんと撮影

昨年秋から始まった、「建てうネット」
タウン誌のTJかがわが運営する建築家紹介システム。
その一環で、登録建築家の住宅を訪問するテレビ番組「Styles」がスタートした。
第一回目は、全体の紹介ということで、ぼくを含む3名の建築家が短く登場。
その模様はお伝えしましたが、いよいよ本編に登場。

ということで、2月2日、ナビゲーターの国井さんがいらっしゃいました。
前回の放送を偶然見ていた知り合いから、
「林さん出てましたねー。私、国井さんのファンなんですよー。」
という声を何度か聞きましたが、失礼ながら国井さんを存じ上げませんでした。
14冊のエッセイを出されているほど有名な方(汗)。

前日から体調がすぐれず、ドリンク剤を3本飲んで現場へ。
以前、紹介したhous ym」

  

R0011463

ぼくが、国井さんを案内する。
同じ場面の撮影を、アングルを変え、3・4回撮る。
何度も同じ話を、新鮮さをもってするのは難しい!
慣れないので気疲れした。

国井さんは慣れたものだ。
ディレクターからトークの内容について指示が出ても、
考え込むそぶりもなく柔和な表情のまま的確な質問を投げる。
機知に富んだ人だなあと感じました。さすがはプロ。

昼食時、長尾の「たむらうどん」へ案内。
東のうどんやさんの中でも好きなお店のひとつ。
寒かったこの日、「釜揚げの湯ぬき」に付け出しを直接かけたものを頼む。
二杯目は、「釜揚げにしっぽく」を頼む。
国井さんは2杯とも完食!
どちらもメニューに無い。
最後はうどんが切れ、スタッフの人たちはそばを頼んだ人がいたが、
そばも、メニューに書いてない。
国井さんの所属事務所のH社長は「ホントだねー!ないねー!」と驚いた様子。

   

 

R0011466

ちなみに、写真を撮るのを忘れて食べたので、写真は「しっぽくそば」。

小雨の中、撮影を再開。
太陽の運行がもたらす、光と影の移ろいを感じてもらえなかったのが残念!

  

0013_2

  

最後は、クライアントを交えた撮影。
思い返せば、ご主人は、かなり個性的で、過激な志向があり、
時にこちらが抑えたり、本当にそれでいいのか投げかけたり、
厳しい予算のなか、紆余曲折を経て、辿り着いた住宅。

竣工後のお宅に、これほど長く居ることはないが、
改めて、ここにいたるまでのプロセスを思い返し、
また、それを踏まえたうえで、個性的なクライアントらしい生活をされていて、
感慨深いものがあった。
  

R0011469_2

  

国井さんとのトークはどんなかたちで仕上がるのだろう。
3月1日(土)9:55-10:25放送予定。

国井さんのブログ「別冊リツコング」で高松でのことがアップされています。


| | Comments (5) | TrackBack (0)

« January 2008 | Main | March 2008 »