house en オープン・ハウス
「古事記」では、日本の島々のなかで、最初に出来たのが淡路島、
次に四国だと記されています。
淡路島は、阿波への道、つまり徳島へ向かう地。
徳島の景観は、吉野川と眉山が束ねている。
その徳島のシンボル 眉山のほど近く、
眼前に眉山を望む住宅地に、住宅が完成しました。
やわらかい光にあふれるテラスや中庭は、
生活の空間と周囲の環境を融和し、ほどよい距離感と安らぎ、
そして静寂を生み出し、眉山の空気を伝えます。
昨春、スタートした、ASJ徳島スタジオの最初の作品です。
ASJ(アーキテクツ・スタジオ・ジャパン)に登録し、来春で4年。
イベントで、ものすごい数のクライアント候補の方々と
お話しする機会を得たことは、大切な財産となっています。
お客様とのお話の中で、建築についてこちらが考えることの
どの部分をどのように伝えるのかという点がもっとも難しい。
諸条件からかたちへと至るデザインの過程を
建築の専門的で難解な用語を用いて説明することを望んでいる人など、
ごくごく僅かです。
ぼくの作品を観て、よいなあと思って、
期待し、希望を抱く方もおられれば、
「自分たちの場所と予算といった条件で、
どのようなものを提案してくれるのだろう。」
ということに加えて、自分たちの希望を聞いてくれるのだろうか、
という不安を抱いておられる方も大勢おられると思います。
また、生活する前の状態の写真の生活感のしない印象から、
極端に言えば、嫌悪感さえ抱く方もおられるでしょう。
そうした中で、個々の方々への、お話しする時点での興味や、
建築に対する理解度に応じて興味を引き出し、お話しすることが、
少しずつ出来るようになってきたのではないかと思います。
今回のクライアントは、初対面の際、写真から得る印象で、
仕事があまりにクールで、突っぱねた感じに思え
ぼくは、対象外(笑)だったようですが、
お話しするうち、ぼくが日常の生活の中でのことを熟慮したうえで
設計していることに触れ、計画がスタートしました。
探究心が旺盛で、こちらの意図を端的に理解し、鋭い質問が飛ぶ。
非常に楽しい打合せ、やり取りが出来ました。
奥さんは、工事に掛かってからも、
色々な媒体で事例をたくさん研究され、
ご主人に、既に決まって、工事に掛かっているのだから、
もう他と比べなくていいんじゃないかと、言われるほど。でも、
「色々見ても自分たちの建築の方がいいことが確認できるし、
設計の意図がより理解できるからいい。」ようです。
結果、心地よく生活していただけそうな空間を
提供できたのではないかと思います。
クライアントのご好意により完成見学会を開催いたします。
住宅空間を実際に体験するまたとない機会ですので、
ぜひ、足をお運び下さい。
日時:12月23日(土)・24日(日)
10:00~18:00
場所:徳島市南佐古
市立佐古小学校の南側の道を西へ3本目の道を南へ。
道の東側3本目の道を左折(東へ)200m
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