「house ty」オープンハウス
昨年末から計画をさせていただいていた住宅が、
高松市林町に完成しました。
高松中央ICの近く、旧空港跡地がコンベンション施設になり、
年々、道路整備が進み、車でのアクセス環境が整いつつあるが、
幹線道路から少し入ると、まだまだ田園の様相が残る場所である。
生活するのは、50歳台のご夫婦おふたりと、ペット。
南に近接する隣家。
生活の空間と周囲の環境を融和し、
ほどよい距離感(=プライバシー)と安らぎ、
そして静寂を生み出すこと。
そして、日々の生活の折々に時の移ろいを感じ、
やわらかい光にあふれるよう、
緩衝帯としての中庭を囲うような構成としました。
かなり個性的な奥様との数多くのやりとりは、
いろいろなことを再認識させられました。
敷地の周辺環境や背景といった状況、
家族一人ひとりの個性と関係、予算、
施主の言葉にならないイメージや、
またその与件を見出す設計者の心的環境。
これら非常に特殊な条件に呼応する
そこにしかない空間=光の紡ぎだすことが、
建築という行為そのものだと考えています。
そして、クライアントとの会話のほとんどは、
思考の過程をていねいに伝えること。
図面、模型、参考となる写真、素材のサンプル。
しかし、理解の深度は、百人百様。
ここ数年、建築に関する関心の高まりとともに、
クライアントの建築に対する理解度はかなり高くなり、
図面と模型を添えての説明で、十分な場合がほとんどである。
ただ、建築家としては、クライアントの予想をはるかに上回る
実際の空間が出来ないといけないと思っていますが。
今回、計画段階、そして、実行の直前の確認まで、
理解していただいていたと思っていたことが、
実際には十分に伝わっていないことが多く、ご迷惑を掛けました。
意思伝達の責任は、100%伝える側にあると考えています。
その責務を、改めて感じました。
結果、心地よく生活していただけそうな空間を
提供できたのではないかと思います。
クライアントのご好意により完成見学会を開催いたします。
住宅空間を実際に体験するまたとない機会ですので、
ぜひ、足をお運び下さい。
日時:10月28日(土)・29日(日)
12:00~16:00
場所:高松中央ICより南へ
高速道路高架を越え、最初の信号を東へ100m
ヤクルトの東隣
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