「エナジー・ヴォイド」
1964年。「黒い太陽」制作の地に牟礼を選んだイサム・ノグチは、
その後、この地に根を張り、この地で制作活動を行った。
その過程で、生み出された、
巨大で、今にも動き出しそうな、
ゆえに、静の中に蓄えられたエネルギーが
圧倒的な存在感を放つ、「エナジー・ヴォイド」。
後に、この「エナジー・ヴォイド」を展示するために、
酒蔵を移設し、覆い、展示蔵に収まった。
微かな光の闇の中で、異様なほどの存在感をまとう。
文字通り門外不出の作品であった。
昨年、その「エナジー・ヴォイド」が、丸二日の時間を掛け、
とうとう蔵の外に出、札幌、東京と展示された。
東京都現代美術館の、ただただ天井の高い
むやみにボリュームのある吹抜けの空間に置かれた
「エナジー・ヴォイド」は、まぶしそうに、
所在のなさそうな表情をしているように見えた。
牟礼の蔵に無事帰ってきた「エナジー・ヴォイド」は、
また、その熱量を取り戻し、
観るものにその熱量を与え続けている。
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