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2006.07.31

家族 と 住宅

29日、30日とASJ徳島スタジオのイベントへ参加してきました。

その中で、こんな話になりました。

その方は、いろいろな建築家と呼ばれる方々とお話をされ、

ある建築家が、こう言ったそうです。

「子供はいずれ家を出るもの。だから、子供のことは考えなくてよい。

 夫婦おふたりの生活を主眼に設計をしましょう。」

「こう言われたのですが、どう考えられますか?」と奥さん。

お子さんはもうすぐ2歳の子供がひとり。できれば、あとふたり。

それより多くてもいいと思っておられるご夫婦。

子を持つ親なら誰でも経験することですが、

ひとりでは何もできない子供に親は日々振りまわされます。

他に助けを求められる人のいない核家族での生活なら、

子供を中心に家族が動いているといってもよい程。

子供と親は不可分な関係。

子供の成長と共に親は子供から多くのことを学びます。

そして、段々と「親」に成ってゆく。

今や家族が家族であることが非常に困難な時代。

「家族」は最初からあるのではなく、「家族」に成っていくもの。

その器としての「住宅」は、家族の関係に大きく関わるもの。

建築の設計に携わるものは、その「家族」の在り方に

社会的な責任が当然あります。

しかし、残念ながら大学でもそのことは教えません。

ある限られた建築家が社会学などを拠り所にしながら、

様々な家族のあり方に対する試みを続けています。

「住宅」は、「家族」という共同体を培養する器。

だから、責任は重く、

だから、職能としての意味がある。

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2006.07.28

「エナジー・ヴォイド」

1964年。「黒い太陽」制作の地に牟礼を選んだイサム・ノグチは、

その後、この地に根を張り、この地で制作活動を行った。

その過程で、生み出された、

巨大で、今にも動き出しそうな、

ゆえに、静の中に蓄えられたエネルギーが

圧倒的な存在感を放つ、「エナジー・ヴォイド」。

 

Energy_void

後に、この「エナジー・ヴォイド」を展示するために、

酒蔵を移設し、覆い、展示蔵に収まった。

微かな光の闇の中で、異様なほどの存在感をまとう。
文字通り門外不出の作品であった。

昨年、その「エナジー・ヴォイド」が、丸二日の時間を掛け、

とうとう蔵の外に出、札幌、東京と展示された。

東京都現代美術館の、ただただ天井の高い

むやみにボリュームのある吹抜けの空間に置かれた

「エナジー・ヴォイド」は、まぶしそうに、

所在のなさそうな表情をしているように見えた。

牟礼の蔵に無事帰ってきた「エナジー・ヴォイド」は、

また、その熱量を取り戻し、

観るものにその熱量を与え続けている。

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2006.07.24

「将来の職業」

娘の8歳の誕生日のこと。

お祝いということで、食事に出かけました。

もっと小さいときは、「将来何になりたい?」とよく聞いてたのに、

ここ何年か聞いてないなとはたと思い、聞いてみました。

「○○ちゃんとアイスクリーム屋さんする!」だの

「ラーメン屋さん!」などと無邪気に言ってた頃と、

あまり変わらないノリの答えを想像してたら、こう言いました。

「みおカフェしたいんやぁ。

でも、カフェのお客さんって、お姉さんとかが多いけど、

お年寄りも来られるようにしたい。

それから、子供も楽しめるようなカフェにしたい。」

嫁とフラメンコ仲間のお姉さん達とカフェで

ちょくちょく食事をするので、いろいろ考えていたようだ。

で、「どんな感じの店にしたい?」と聞きました。

「みおなぁ、照明が、天井にいっぱいあるんはいやなんやぁ。

 なんかうるさいやろぉ。

でも、暗くて、食べ物がおいしそうに見えんのはいやなんやぁ。

 それと、ドアを開けるやつあるやん!」

「レバーハンドル?」

「って言うん?」

あれ、子供の目のあたりの高さにあって危ないんよね!

あれは付けたくない!」

実は、ぼくは、玄関以外の室内の建具は、同じ理由で、

お客さんにまず、基本的に凹凸が無いものを提案します。

専門家の中でも、今まで、レバーハンドルについての指摘は

聞いたことが無かったので、驚きました。

続いて、高松のどのあたりに店を考えているのか聞いてみました。

「お店は、どのあたりに出すん?」

「東京!(即答!)

 だって、かっこいいお店で、おいしくて、サービスがよくても、

お客さんがたくさん来んと困るやろ?

 東京は人がたくさんおるから東京!」

だそうです。

なるほど。

でも、自分の生まれ育った高松で商売することも考えてね。

お店の設計は、是非よろしくお願いします。

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2006.07.21

「それが女ちゅうもんや!」

「みお、このあいだみおが1番から30番まで
 自分のことが好きって言うたやん?」
「うん」
「そしたら、あるお兄ちゃんが、それは人に嫌われたり
 したことがないってことだって、言うたんやけど、
 小さいときから好きとか嫌いとかしょっちゅうあって
 その中で、人との付き合い方がだんだん分かってくるんよね?」
「あったりまえやん!
 それが女っちゅうもんや!」

だそうです。
爆笑しましたが、恐れ入ります。

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2006.07.18

「うどん」ツアー

丸亀出身の本広克行監督の最新作「うどん」の公開にあわせて、
雑誌「日経エンターテイメント!」が特集を組むことになり、
その中で「地元のうどん通達によるディープなネタ」の話をしてほしいと、
コーディネーターの久本酒店 佐藤哲也さんから連絡があり、
朝5時集合で、行って参りました。
久々のうどんツアー。
メンバーは、前述の佐藤さん、佐藤さんの高高の同級生で
編集長の小川さん、第4回うどん王選手権優勝者で、
知る人ぞ知る日讃製粉社長 景山さん、
本広監督の中学時代の同級生で建築家仲間の斉藤さんとカメラマンさん。

車中で座談会。
皆、とびっきりのネタで、早朝から飛ばしてました。

6時に豊中の「上杉食品」に到着。
手違いでお湯が沸いてないということで、20分ほど待ちました。
ひとつのうどん屋でそんなに長居することはないのですが、
皆、それぞれ観察を始めました。
製麺の機械は、麺が水平に出てくるタイプで珍しい。
おばあちゃんはいるが、仕切ってるのはお母さんのようだ。
店にある商品は、結構賞味期限が危ない。
極めつけは、醤油。地元三豊の「日の出醤油」。
出汁醤油は、「味本番」!?
うすくち醤油は「ホーム」、濃い口醤油は「福」。
わけ分かりません。

久々のうどんは、しゅっとしているがもちもち感があり、
エレガントで、ブリリアントなうどん。

次は、観音寺の「岩田屋」。
時間の刻まれた重厚な店構えと、朝日が美しく入り込み、
稀有なほどに崇高な空間。
9人が入ると、部屋の入り口からしか出られない部屋も、
その場にいる人間の品格や気遣いを試される真剣勝負。
茶の湯の世界に通じる精神性を必要とする。
西のうどんは出汁も濃く、麺もくどい。
卸し用のふっというどんと違い、店で出てくるのは細い面。
おいしゅうございました。

最後は、香川最西端の「上戸」。
開店の8時より15分早く到着。
丁寧な仕事ぶりが、うどんのおいしさを予感させる。
宮武系のねじれたワイルドだが包容力のあるうどん。

話題にも出たが、あのうまい店も、あのまずい店も
粉は同じ。じゃあ何が味の差となるのか?

答えは、「人」です。

つくる人のまさに、「人となり」がそのままうどんに
表出されるのでしょう。

久しくうどんから離れていたので、
またここでもうどんネタを記したいと思います。

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2006.07.14

やっぱり自分が好き!

コップの中に70%水が入っていたら、
「多い」とも「少ない」とも言える。

以前の、娘の「自分が好き!」発言に関して、その真意を探るべく、
どの程度好きなのか、はたまた嫌いなことろがあるのか?
聞いてみました。

「みお、自分のこと好きやって言うたけど、
 どのくらい好き?」
「ぜ~んぶ好き!
 はりきって何でもするところや、
 人に優しいとこや、
 機嫌が悪くて、グズグズ言ってしまうところも
 ぜ~んぶ好き!
 1番から30番までみおが好き!
 31番目に母さんと、父さん!」

ポジティブです。
前向きです。

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