モネ
地中美術館は、福武さんがモネの絵画5点を
購入したことから始まった。
現代美術館としてスタートしたベネッセハウス。
第1世代の美術館は、既存の建物を作品展示空間に流用。
代表としての、ルーブル美術館。
第2世代の美術館は、変化する展示作品に、
鑑賞環境として、影響を与えない、
白い壁、やわらかな採光、所謂「ホワイト・キューブ」。
第3世代の美術館は、建築空間と芸術作品が不可分な関係。
空間が作家を挑発し、創作意欲を掻き立てる。
また、固定化した作品空間をコラボレーションする。
モネの「睡蓮」を展示するためにつくられた空間は、
作品と不可分という意味で、十二分に現代美術館!
印象派を代表するモネは、甘ったるい感を拭えず、
取り立てて興味を持たなかった。
果たしてその空間は、
逆光の水面にきらめく色の断片の様相を
やわらかな光が拡散する空間が
モネの真意を補完していた。
かつてのワクワクする空間をもはや創造し得なくなった
安藤忠雄の久方ぶりの快打。
大きく面を取った大理石の床は、
トップライトから降る光をさらにやわらかく反射する。
スリッパに履き替えるが、ここは、足の裏で感じるのが正解。
「やるな~安藤さん!」と、かつてのアイドルの
よい仕事に感心したが、なんとこれは、
地中美術館館長秋元さんのアイデアのようだ!
秋元さんが凄い!
山崎山荘からの2点の枠は、白い大理石で、
これも空間の淡さを増長。
絵画の配置とその空間のプロポーションは
他に例を見ないほどに絶妙!
必体験。
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