2020.08.28

BLACK LIVES MATTER

またしても、米国警官による黒人への過剰な対応で、
大切な命を落とす事件が起き、世界中の多くの人々が遺憾の意を示し、
黒人の父を持つ大阪なおみ選手が大会棄権の意を表明しました。

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アメリカにいる黒人のことを、今は、「アフリカン・アメリカン」、
アフリカ系アメリカ人と呼びます。
それまでは、「ニグロ」、侮蔑的に「ニガー」、そして「ブラック」。

コロンブスによる「アメリカ大陸発見」の歴史は、欧米人による黒人迫害の歴史です。
欧州の白人による「約束の地」、「アメリカ大陸開拓」は、
アメリカ大陸先住民を数十万人殺害し、働き手として、
アフリカ大陸から少なくとも2000万人の黒人たちを拉致し、
奴隷として売買し、強制労働させたのです。

南北戦争後、1862年、奴隷制度は、法律上撤廃されたが、
南部では、直後の1876年から1964年まで、
黒人差別の法律、ジム・クロウ法がまかり通り、
何の理由もなく、白人による黒人へのリンチによる殺害も、
ある種、イベントのごとく行われてきました。

小学5年生の時、テレビで、アフリカ大陸からアメリカへ拉致され、
強制労働されたドラマ「ルーツ」を食い入るように観ていました。
もちろん、その後、アメリカの黒人たちの生み出した音楽の虜となることなど知らず。
黒人作家アレックス・ヘイリーが、まさしく自らのルーツを探した物語です。

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1955年、白人に席を譲るように命ぜられたがこれを拒んだ、
ローザ・パークスの事件に端を発し、バス・ボイコットを呼びかけた
マーティン・ルーサー・キングJr牧師の行動から、
いわゆる「黒人公民権運動」が起こります。

1960年、ローマオリンピックでボクシング金メダルを取り、時の人となった
カシアス・クレイは、自らの名前は奴隷主に与えられたものだとし、
ネイション・オブ・イスラムに入信し、モハメッド・アリと改名。
キング牧師と並んで公民権運動を先導したマルコムXの名も改名で、
姓の「X」は、不明であることを示しています。

この、黒人公民権運動の一連の動きに賛同した人たちは、
不可解な死を遂げています。
ジョン・F・ケネディ、マルコムX、キング牧師、サム・クックなど。

また、ジム・クロウ法が廃止された後も、ベトナム戦争への前線の兵士の多くは
黒人が送られ、多くの命を落としています。

そんな中で、ジェームズ・ブラウンなど多くの黒人アーティスとも、
「黒人であることに誇りを!」と呼びかけます。

しかし、今回のような事件は変わらずに起き続けています。
1965年、ロサンジェルス、ワッツ地区での黒人たちの暴動を抑えるために
人気黒人レーベルSTAXが「WATTSTAX」なるコンサートを開きました。
1990年、NYでの黒人の現状を描いた、黒人映画監督スパイク・リーの
「Do The Right Thing」から30年。
その後も、ロドニー・キング事件など、変わることはありません。
それほどに、根強い差別意識があるのです。

また、ひとつの原因には、アメリカの刑務所は民間業者が運営しています。
経営を成立させるためには、受刑者が必要なのです。
近年の報告でも、受刑者の数はうなぎのぼりで、
中でも驚くデータは、アメリカの黒人男性の3人に1人は刑務所に入っているのです。

アメリカという国は、誕生する前から、見えない犠牲者、
つまり、アフリカからの奴隷や密入国者を安価な労働とした上で成り立っているのです。

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そうした人々の、現実逃避は宗教やスポーツ、音楽へと向かい、
それらの力が生み出したものに多分な影響を受けてきたぼくですが、
アメリカにおける黒人たちの変わらない現状には、嘆息するしかありません。

サム・クックは、いつか変化の日が来ると、名曲「A Change is Gonna Come」を唄い、アメリカ初の黒人大統領バラク・オバマは「CHANGE」を合言葉に変革に挑みましたが、変わることなく、次々と同じことが起こる現在。

ウィル・スミスは、「黒人として差別的な対応を受けたことがない」と発言したことがありましたが、それは、あまりに日常化していて、特別に「差別」と感じないだけだと思います。
アメリカに2度ほど行きましたが、幼かった娘に親切なのは例外なく黒人さんたちでした。
白人からは、彼らは無意識なのでしょうが侮蔑的な態度が露骨でした。

今回の人々の行動は、これまでにない大きな広がりを見せています。
劇的な変化は望めなくとも、少しづつ、改善されていくことを心から望みます。

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